53 国産3Dプリンター「Atom」と米国産3Dプリンター「Solidoodle」比較レビュー



Atom2号が完成して1週間が経ちました。

そろそろレビューネタも集まってきたので
  Solid1号と比較・整理してみました。


  格安3Dプリンターの購入を考えている方のご参考になればと思います。

  ◎圧勝 ○勝ち ●負け

- 2013/10/12:公開 -



概要





【Solidoodle】

   まともに流通している中では

   おそらく世界一安い完成品3Dプリンター

   この値段で利益が出せるのは驚異的。

   とはいえ結構な精度の物は造形できる。

   初期不良を含め故障が非常に多い

   ベンダーのサポートはほぼ期待できない。

   全て自己解決できる人向け。



【Atom】

   ReprapJapanの発起人が設計した

   純日本製3Dプリンター組立キット

   基盤やケーブルがむき出しと

   デザイン性が低い分、造形品質が高い

   Reprap関連のコミュニティーサイトなど

日本語での情報が多いのが特徴

   造形品質にこだわる技術者向け。



スペック







  米国Solidoodle社製

  積層ピッチ: 0.1mm~0.3mm

造形エリア: 15㎝*15cm*15cm

基盤: Sanguinololu

ファームウェア: Marlin






  日本Genkei社製

  積層ピッチ: 0.025mm~0.3mm

造形エリア: 14㎝*14cm*13.5cm

基盤: Momoinololu

ファームウェア: Marlin



価格&デリバリー





  ◎定価:ベーシックモデル 定価$499
※他に送料$180と税金$12

  ◎オプション:カバー&ケースはオプション $100

  ●納品:注文から納品まで4カ月かかった。

●納品:交換部品の納品は3週間程度。
※都度送料$45程度





  ●定価:キット単体 ¥129,800

  ●オプション:ヒーテッドベットはオプション\1500

  ○オプション:ワークショップはオプション\27,970

◎納品:ワークショップに参加したので当日持帰り。



ホットエンド







  ●真鍮のバレル内でフィラメントを溶解させる。

→バレル上部でフィラメントが溶ける事があり
バレルが詰まる事がある。



  ●バレルの熱伝導防止に木材の板を使用

→断熱効果が弱くバレル上部まで熱せられる。
板が摩耗すると割れる。



  ●ヒートコアはアルミ製で
サーミスタをカプトンテープで固着させる。

→長く使うと剥がれる事がある。
温度が低めに計測され気味。







  ◎ステンレスバレル内はPTFEチューブで防熱し
ノズル直線でフィラメントを溶解させる。

→今の所バレルが詰まった事はない。


  ◎バレルの熱伝導防止にアルミブロックとファンが付属

→熱が完璧にブロックされバレル上部が熱せられる事はない。


  ○ヒートコアは真鍮製で
サーミスタをコアの穴に差し込む。

→サーミスタが外れる事はなさそう。
温度を正確に測れる。





エクストルーダ







  ●エクストルーダはアクリル製

→分解時にばらばらになるのでメンテが大変。
強く締めると割れる事がある。



  ○ギアはネジで止める

→ネジの調整次第でフィラメントの抑え具合を微調整できる。






  ○エクストルーダはステンレス製

→かなりの重量があり次第に傾いてくる。


  ●ギアはバネで止める

→バネがきつく分解後の再組立は苦労する。




テーブル





  ◎ヒーテッドベットはデフォルト付属

→加熱に時間がかかっていたが最近新製品が出てだいぶ解消された。




  ●ヒーテッドベットはオプション

→オプションで購入&はんだ付けが必要。




シャフト・軸







  ●Z軸は1本

→Z軸の傾きがブレやすい。






  ○Z軸は2本

→Z軸の傾きがブレにくい。




基盤







  ●ケース背面に固定・むき出し

→コンデンサーが焼け付いたり
ソケットが過熱して溶解した事がある。







  ○非固定・ファンあり

→造形中に動く事があるので固定が必要
※写真は自作パーツで固定しています。




電源





  ●110V用アダプタ

→そもそも米国仕様なのでやけに加熱する。






  ○PC用400W電源

→普通のPC用の電源なのでケース・配線とも邪魔になる。




保温







  ○エクスパートモデルならアルミカバーが有

→ある程度の保温効果あり。






  ●カバーなし

→冬期の造形時はカバーの自作必須




優劣をつけてもしょうがないのですが

Atom君の負け項目は自分で工夫して何とか出来るのに対し

  Solid子ちゃんのホットエンドの構造問題と

  サポートレベルの低さはいかんともしがたいです。
(価格以外は)



  故障部品の交換リードタイムや

  トラブル時の情報入手のしやすさなど考えると

  多少割高でも日本製をお勧めします。

※理由は下記ページをご覧頂ければよく分かると思います(笑)



【参考】
購入後の交換部品




2012/10~2013/9までに
追加で購入した部品の一覧

基盤(Arduino) 2枚 @$179
  ホットエンド周 2個 @$70
ノズル 3個 @$15
  ヒーテッドベッド 1個 @$45
  合計 $588(約6万円) + 送料 多分全部で1万円位

注文の度に1~2か月待たされるのがネックです…

Solidoodle純正部品は何気にお高い…


2013/10~2014/3までに
追加で購入した部品の一覧

基盤(Sanguinororu) 1枚 @\7000
ノズル 3個 @$8(イーベイ)
ステッピングモーター 1個 @¥3000
  合計 約¥11000 送料込

Genkeiさんは入金翌日には届くのが助かります。
ノズル等汎用部品はイーベイで安く買えます。


関連ページ


 ・【Solidoodleの修理】 ~ Sanguinorolu基盤のコンデンサーが焼きつきました。

 ・【Solidoodleトラブル2(ホットエンドが過熱しない)】 ~ ホットエンドが過熱しなくなりました。

 ・【Solidoodleトラブル3(ヒーテッドベッドが過熱しない)】 ~ ヒーテッドベッドが過熱しなくなりました。

 ・【Solidoodleトラブル4(Printer stopped due to errors)】 ~ 造形中に危険停止するようになりました。

 ・【Solidoodleトラブル5(ノズル詰まり) 】 ~ ノズルを掃除してもフィラメントが出なくなりました。

 ・【Solidoodleトラブル6 (電源)】 ~ また危険停止が頻発しました。

 ・【Solidoodleトラブル7(電源ショート)】 ~ Sanguinorolu基盤の電源コネクタが焼きつきました。

 ・【3Dプリンタトラブルシューティング】 ~ 3Dプリンタートラブル時の修理対応について公開しています。



「53 国産3Dプリンター「Atom」と米国産3Dプリンター「Solidoodle」比較レビュー」は以上です。

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